排尿をするときに感じる痛みを排尿痛といいます。激しい排尿痛があるときは、尿路に炎症や結石などの異常が生じているサインです。

 

排尿痛 排尿障害

  

排尿痛とはこんな病気

排尿痛とは(概説)

おしっこのときに痛みがある

おしっこをするときに痛みがある「排尿痛」。排尿痛は、尿道炎や膀胱炎などの尿路にできた炎症、あるいは尿道結石や膀胱結石などによって引き起こされます。
排尿痛は、尿路に生じた異常のサイン。

排尿するときに痛みがともなう症状を「排尿痛」といいます。

排尿痛は尿路に炎症があるときにおこります。女性では膀胱炎、男性では尿道炎や前立腺炎が原因となることが多いようです。膀胱炎や尿道炎は、ほとんどが細菌の感染によっておこります。
膿尿(ウミの混じった尿)または細菌尿(細菌の混じった尿)をともなっていて、ときに血尿がみられることもあります。

また、排尿痛は、尿道結石や膀胱結石によってもおこります。
結石とは尿路にできた石状のかたまりのことで、シュウ酸カルシウムなどの尿の成分の一部が微小な結晶になり、これらの結晶が成長して凝集し、尿路内にたまったものです。

排尿にともなって結石が移動する際に、膀胱壁や尿道壁に傷をつけて炎症し、激しく痛みます。

(画像:泌尿器トラブル・悩み解決)

排尿痛の原因

男性は尿道炎、女性は膀胱炎が多い

排尿痛の原因となる基礎疾患は、男性と女性では少し違いがみられます。男性では尿道炎(または前立腺炎)が多く、女性では膀胱炎が多くなります。

これはおもに尿道の構造の違いに起因するものです。
男性の尿道は約25cmと長く、これに対して女性の尿道はわずかに4cmほどしかありません。そのため尿道口から細菌が入った場合、男性は尿道で炎症が起きることがあっても、膀胱にまで達することは稀ですが、女性の場合は細菌が直接膀胱内に入りやすく、膀胱炎を併発することが多くなります。

同様に、尿道の長さの違いから、尿道結石は男性に圧倒的に多くみられます。
尿道結石の多くは、膀胱結石が下降して尿道にとどまったものですが、移動する際に尿道内壁に傷をつけ、はまり込んだようにとどまるため、強い排尿障害や排尿痛が生じます。

排尿痛の原因
男性:尿道炎、前立腺炎、前立腺肥大症、尿道結石、膀胱結石
女性:膀胱炎、膀胱結石

排尿痛のおこり方の違い

原因によって異なる痛みの時期

排尿痛は、症状の出方によって次の3つの種類に区分されます。

初期排尿痛~尿の出始めのころに強い痛みを感じます。
・前立腺炎
・急性尿道炎

終末期排尿痛~尿を出し終わるころに強い痛みを感じます。
・急性膀胱炎
・尿道結石
・膀胱結石、膀胱がん

全排尿痛~排尿中ずっと痛みを感じます。
・尿道炎が重症化した場合
・慢性膀胱炎
・尿道狭窄症

したがって、どのような痛みかを自分で認識し、的確に医師に伝えることで正しい診断につながり、適切な治療を受けることができます。

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