高血圧とは(概説)
さまざまな合併症を引き起こす恐ろしい病気
高血圧は「静かな殺人者」。気づかないうちに死の危険が・・・
高血圧は「サイレント・キラー(静かなる殺人者)」ともよばれる恐ろしい病気です。
自覚症状がなく、気づかないうちに動脈硬化がすすみ、脳卒中や狭心症、心筋梗塞、腎障害などの重篤な合併症を引き起こします。
両親が高血圧であるとその子どもは60~70%高血圧になる可能性があります。
片親が高血圧であるとその子どもの30~40%は高血圧になる可能性があります。 (家庭の健康と医学、社会保険新報社)
したがって、両親や祖父母、近親者に高血圧症の人がいる方は、自分も高血圧になる可能性があることを自覚して、若いときから高血圧に対する備えを十分に取っておくことが大切です。
(画像:クリエイト)
高血圧の原因
遺伝と生活習慣
高血圧は遺伝的素因が大きく関係するほか、次のような環境要因が複雑に絡み合って発症します。
環境要因には、加齢という誰にでも当てはまる要因のほかに、塩分のとりすぎや肥満、運動不足、ストレス、大量の飲酒、喫煙などの生活習慣があります。
高血圧と塩分のとりすぎの関係はよく知られていますが、最近の研究では肥満が高血圧とかなり関係していることがわかってきました。
また、精神的ストレスが繰り返されると、交感神経の緊張状態が続いて血管は収縮し、血圧が高い状態(高血圧症)を持続するようになります。
高血圧の対策
食事と運動
高血圧の防止対策として日常生活で最も気をつけたいのは、まず肥満を防ぐことです。肥満は、末梢の毛細血管を脂肪で圧迫して、血圧を上昇させます。
また食塩のとりすぎも要注意です。食塩のとりすぎは血中のナトリウム濃度を上昇させ、その濃度調節のために水分が血管内に吸収されるために、循環血流量が増加して血圧を上昇させます。
逆に血圧を下げる栄養素としては、カリウムやカルシウムがあります。
カリウムには血圧を上昇させるナトリウムの排泄を促進する作用がありますから、カリウムを豊富に含む野菜を積極的にとるように心がけたいものです。
新鮮野菜やカボチャ、海藻、穀物、キノコ類、果物などには豊富なカリウムが含まれています。
また、カルシウムの補給には牛乳が最適ですが、脂肪のとりすぎを避けるという点から低脂肪牛乳がおすすめです。
食事と並んで重要なのがストレス防止と運動です。
運動をするだけでも血圧が下がります。成人の場合、脈拍は1分間に60拍くらいですが、110~120拍になる程度の運動を1日30分続けることで、確実に血圧が下がります。
運動として最も適しているのは、速足歩行や水泳などの有酸素運動です。適度な心地よい運動でストレスも一緒に吹き飛ばしましょう。
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