四十肩・五十肩は、肩関節の周囲の組織が炎症をおこして痛みがでる疾患。正式には肩関節周囲炎といいます。

 

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四十肩・五十肩/肩関節周囲炎

四十肩・五十肩とは(概説)

肩関節周囲炎

四十肩・五十肩は、肩関節の周囲の組織が炎症をおこして痛みがでる疾患。正式には肩関節周囲炎といいます。/肩こり、肩の痛み【心とからだの健康相談室】
四十肩・五十肩は肩関節の周囲の組織の炎症

一般には四十肩、五十肩と呼ばれていますが、正式な病名は肩関節周囲炎といいます。肩関節の周りにある組織の変性や炎症などによって、肩に痛みがでる病気です。

肩関節の周囲には、腕を動かす肩甲下筋や棘上筋などの筋肉があり、上腕骨の上部に腱板(腱がまとまったもの)で付着しています。
また、腱板の上には滑液包があり、肩関節を包み込む関節包などとともに、肩がスムーズに動くように機能しています。

加齢にともなって、この腱板に炎症や部分的な断裂が生じることがあります。また、滑液包や関節包に炎症や癒着が生じて、肩の動きに制限をもたらします。
このようなときに、腕を使いすぎたり、ひねったりした何らかのきっかけで激しい炎症と痛みがおこり、腕が上がらなくなります。これが四十肩・五十肩です。

四十肩・五十肩は、片側だけに起こるのが特徴です。
痛みがあるからと動かさないでいると、肩が動かなくなってしまうので、できるだけ肩や腕を動かすようにすることが大切です。

(画像:久光製薬)

四十肩・五十肩の症状と治療

運動療法=肩を動かすトレーニングが基本

四十肩・五十肩はつらい病気です。
肩を動かすと激痛が走ります。腕をあげたり、背中にまわしたりするときにも激しく痛みます。 そのため腕が上げられなくなり、服を着たり、髪をとかしたり洗ったりするにも支障が生じます。

症状としては、初期のころは痛みが強く、夜間、とくに朝方に強くなります。そして、しだいに肩の動きが不自由になってきます。
なかには、腱板に石灰が沈着する石灰沈着性腱板炎のように、ある日、急に何の前ぶれもなく肩に激痛がおこり、まったく腕を動かせなくなることもあります。

四十肩・五十肩の治療は、保存的治療が原則です。肩を動かすトレーニング(運動療法)や、電気療法、マッサージ、温熱療法などによる治療が中心になります。
初期の痛みが強い時期は、消炎鎮痛剤の内服と、炎症を抑える局所注射が処方されることもあります。

重症の場合は、関節包の手術や、そのほかの外科的処置がとられることもありますが、たいていは根気よく治療と運動を続けていれば、自然に治ってきます。

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