健康食品とは何か。健康食品の定義と特定保健用食品・栄養機能食品などについて解説します。

 

健康食品 特定保健用食品

  

健康食品について

医食同源

健康な体は健康な食事から。バランスのとれた食事が何よりも大事
健康な体は健康な食事から。
バランスのとれた食事が何よりも大事

私たちの健康はバランスのとれた正しい食生活により保つことができます。

「医食同源(いしょくどうげん)」という言葉は、古くは「薬食同源」とも言われ、4000年の歴史を持つ中国で生まれました。
健康と不老長寿の道を深く突き詰めるなかで生まれた言葉です。

医食同源の意味するところは、「医(薬)も食(食物)も源は同じ」、すなわち薬は健康を保つうえで毎日の食べ物と同じく大切であり、美味しく食べることは薬を飲むのと同様に心身を健やかにしてくれるというものです。

普段の食事が私たちの健康を維持するために、いかに大切であるかがわかります。
食べ物にはそれぞれ栄養があり、人間の生命を養う効能があります。毎日のバランスのとれた食事が健康生活の基本です。

健康食品とは

健康の保持増進に役立つ食品

健康はみんなの願いです。毎日のバランスのとれた食生活が大事であることはよく分かっているのですが、なかなか守れないのも現実です。
ファーストフード、インスタント食品、欠食、過食、偏食、好き嫌い、深酒・・・などなど。
理想からは程遠い生活を送っているのが現代人、私たちです。

そんなときに役に立つのが健康食品です。
健康食品を上手に使って、日々の食事で不足する栄養素を補い、健康な生活を維持していくことが大事です。あくまでも食事を主体に考え、不足する栄養素があれば健康食品で補ってやる。そんな感覚がいいでしょう。

ところで、健康食品にはいろいろな呼び方があります。
健康補助食品、サプリメント、機能性食品、特定保健用食品、栄養強化食品・・・。

これらは、後述するように一部は法律で定義されていますが、ほとんどは明確に区別されるものではありません。
「健康食品」という言葉自体も法令などにより定められたものではなく、一般に「健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるもの」を総称するものです。

当サイトでは、健康効果が高いと言われている成分を含んだ食品を、健康食品として扱っています。

食品と医薬品の違い

口から摂取するものは「食品」か「医薬品(医薬部外品を含む)」のいずれかに区分されます。このうち、食品は食品衛生法で、また医薬品は薬事法でそれぞれ定義されています。

食品と医薬品の定義

食品
すべての飲食物。ただし、薬事法に規定する医薬品、医薬部外品を除く。
(食品衛生法第2条)

医薬品
・日本薬局方に収められている物
・人、動物の疾病の判断、治療、予防に使用されることが目的とされている物
・人、動物の身体の構造、機能に影響を及ぼすことが目的とされている物
(薬事法第2条)

わが国では、現在、「健康食品」を取り扱う単独の法律はありません。
健康食品も「食品」です。一般の加工食品などと同じように食品衛生法による規制を受けます。当然ながら安全であるものが求められます。

医薬品に類似しているものについては、薬事法によって規制を受けます。
医薬品か食品かの区分は、薬事法の医薬品の定義にもとづき、厚生省薬務局長通知「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」によってその判断基準が示されています。

これによると、①成分本質、②形状、③効能効果の表示、④用法用量の表示内容などによって、医薬品であるか否かが判断されます。
すなわち、健康食品の場合,その容器包装の表示や広告宣伝において、「病気の治療・予防」や「身体の構造機能に影響を及ぼすこと」が目的とされる旨の記載があり、医薬品と判断される場合には、無許可医薬品ということになって薬事法違反になります。

厚生労働省が認定した健康食品

保険機能食品

健康食品はあくまでも食品ですから、法律上は医薬品のように「効果」を表示することはできません。
ただし、健康食品は、ある種の健康増進に効果がある成分を含むものが多く、なかには薬と同等かあるいはそれ以上に効果が認められるものあります。
医食同源の思想からいえば、個人差はあっても、優れた健康食品は何がしかの健康増進効果があって当然なのです。

厚生労働省(旧厚生省)は、平成3年(1991年)に食品に関する規則を改め、医学や栄養学の面からある種の保健効果が期待できると認められた食品を定めました。
これが保険機能食品です。

保健機能食品とは、いわば国が健康の保持増進効果を認めた食品です。これらについては、健康とのかかわりをラベルなどに表示できるようになりました。
保健機能食品には「特定保健用食品」と「栄養機能食品」があります。

保険機能食品の詳細

特定保健用食品
からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含んでおり、血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、お腹の調子を整えるのに役立つなどの、特定の保健の用途のために利用されることを趣旨とした食品です。
現在477商品が、特定保健用食品の表示を許可あるいは承認されています(平成16年12月)
 ・血圧が高めの方に適する食品
 ・血糖値が気になる方に適する食品
 ・中性脂肪を抑える食品
 ・体脂肪がつくにくい食品
 ・お腹の調子を整える食品 ほか

栄養機能食品
特定の栄養成分を含むものとして、厚生労働大臣が定める基準に従い、当該栄養成分の機能の表示をするものです。
高齢化や食生活の乱れなどにより、通常の食生活を行うことが難しく、1日に必要な栄養成分を摂れない場合など、栄養成分の補給・補完のために利用してもらうことを趣旨としています。
現在、下記のビタミン12種類とミネラル5種類について規格基準が示されてます。
 【ビタミン】ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、葉酸
 【ミネラル】亜鉛、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム

2004年12月27日、特定保健用食品に、新たに「条件付き特定保健用食品」が加わることになりました(厚生労働省発表)
現行の特定保健用食品に求められている科学的根拠のレベルには届かないが、一定の有効性が確認されて、安全性が特定保健用食品と同レベルの食品を、新しく「条件付き特定保健用食品」として許可するものです。

財団法人 日本健康・栄養食品協会が認定した健康食品

健康補助食品

JHFA(ジャファ)のマークでおなじみの健康補助食品です。
財団法人 日本健康・栄養食品協会では、健康食品の安全面、衛生面および表示内容等について以下に示すような厳しい検査を行い、品目別の規格基準に適合した製品に対してのみJHFA認定マークの表示を許可しています。

含有成分など製品規格
検定機関において成分分析を行います。外観・性状、規格成分含有量、安全・衛生の指標(微生物、重金属、残留農薬)などといった項目について細かく審査されます。

製造・加工等の基準
原材料や製造・加工施設、その管理にいたるまでの細かい基準を設定し、食品安全面における厳しい審査を行います。

適正な表示、広告
商品への表示項目、表示の方法、広告等についても厳しくチェックしています。紛らわしい表現などで、ご利用される方が戸惑うことがないようにしています。

このように厳しいJHFAの審査に合格した健康食品は、安心と信頼を保障された、安全性の高い健康食品だといえましょう。
現在,55規格(たんぱく食品、ビタミンC含有食品、食物繊維食品、乳酸菌利用食品、クロレラ、プロポリス食品など)について、850品目の健康食品がJHFAマークを取得しています(平成15年5月)

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