排尿困難とは「尿が出にくい症状」をいいます。トイレに行っても尿がすぐに出ない、排尿に勢いがなく少しずつしか出ない、尿の切れが悪い、残尿感がある。そんな症状です。

 

排尿困難 排尿障害

  

排尿困難とはこんな病気

排尿困難とは(概説)

尿を出すことに問題がある症状

排尿困難とは、尿意を感じて排尿を試みるが「尿が出にくい」という症状です。尿がすぐに出ない、排尿に勢いがない、尿が少しずつしか出ない、尿の切れが悪い、残尿感がある・・・など。重症になると尿が全くでなくなる(閉尿)こともあります。
排尿困難とは「尿を出すことに問題がある」症状

排尿困難とは、尿を出すことに問題がある症状をいいます。
 ・トイレに行っても尿がすぐに出ない(尿が出にくい)
 ・尿が少しずつしか出ない
 ・尿の勢いが弱い
 ・終わるまで時間がかかる
 ・尿の切れが悪い
などなど。重症になると、尿閉といって、尿が全くでなくなることもあります。

また、排尿困難には、排尿が終わった後も残尿感があったり、排尿後下着をつけたあとに尿が少しもれてくる(排尿後尿滴下)などといった不快な症状が伴うこともあります。

これらの排尿困難は、尿道の通過障害や膀胱収縮障害によってもたらされます。

通過障害というのは、尿道に異常があって尿の通過が妨げられる場合です。最も頻度の高いのは男性における前立腺肥大症ですが、そのほかにも尿道狭窄症や尿路結石などの障害があります。

一方、膀胱収縮障害は排尿のために膀胱がうまく収縮できない症状です。男女とも神経因性膀胱が原因となるケースが多くみられます。

(画像:日本泌尿器学会)

排尿困難をきたす原因

尿道の通過障害と膀胱収縮障害

排尿困難は、膀胱から尿道への尿の通過が妨げられる場合(通過障害)、あるいは膀胱がうまく収縮できない場合(膀胱収縮障害)に起こります。通過障害で最も頻度の高いのは男性における前立腺肥大症です。また膀胱収縮障害は、男女とも神経因性膀胱で起こります。


排尿困難で最も頻度の高いのは男性における前立腺肥大症です。
男性の排尿困難の原因トップは前立腺肥大症。

前立腺肥大症
前立腺は膀胱の出口付近にあって、精液を作る働きをしている臓器です。尿道は前立腺の中を貫通しているため、前立腺肥大がおこると、尿道を圧迫して排尿困難が生じます。
尿線が細くなったり、勢いがなくなったり、尿の出始めが遅くなったり、おなかに力を入れないと尿が出なくなるなどの障害がみられます。
それだけでなく、尿が全部出ないで膀胱に残るようになるため残尿感を感じたり、一回ごとの尿の量が減るため排尿回数が増えて頻尿になります。
前立腺肥大症は加齢とともに増加し、50歳以上の男性では、ほぼ全員に前立腺肥大が認められます。ただし、肥大の程度は個人差があり、症状が出るほど大きくならないで済む人もいます。

(画像:じげんじ久保クリニック)

神経因性膀胱
尿を膀胱に貯めたり、必要なとき排出したりするのは、自律神経のはたらきによります。
何らかの原因で、膀胱を収縮させる筋肉(膀胱排尿筋)や尿道をしめる筋肉(尿道括約筋)につながる末梢神経系が損傷したり、脊髄などの中枢神経系が障害されると、蓄尿や排尿がうまくコントロールできなくなってしまいます。これを「神経因性膀胱」と呼びます。
神経因性膀胱になると、いままで意識することなく行われていた排尿が、突然、自分の思うようにできなくなります。その結果、排尿困難、失禁、頻尿などいろいろな排尿障害に悩まされることになります。また、残尿が多くなることで、尿路感染症や尿路結石ができやすくなり、さらには腎機能障害を来すこともあります。
神経因性膀胱の原因でもっとも多いのは、外傷性脊髄損傷です。ほかには脳血管障害、糖尿病性神経障害、骨盤内手術(子宮摘出手術など)による末梢神経の損傷などがあります。

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